今朝、ななちが学校へ行こうと家の扉を開けた時、玄関一面に黒っぽい花がらのようなものが散らばっていた。不思議なことに、風もないのにそれらは動いていた。数秒後、それが大量の羽アリであることに気づき、ななちと二人で悲鳴をあげ、玄関のドアを閉めてしまった。こんな日に限って、夫はいない。（終電を乗り過ごして一人、実家にお泊まり。）

「何ッ？？この大量の羽アリはッ？」とオロオロする私に、ななちが「女王アリと雄アリが結婚するために集まってるんだよ。ダーウィンが来たで見た！」と教えてくれた。実に頼もしい娘だ。ビクビクしながらもう一度玄関扉を開けて見ると、確かに小さな羽アリに混じって大きな羽アリが数匹いる。とりあえず、うちの前に食べ物が落ちていてそれに群がっている…という訳ではないということは理解し、一安心。でも…なんでよりによってうちの玄関先で婚活パーティーしてるんだ？このアリ、一体どうしたものだろう…。全く、こんな日に限って、夫はいない。（終電を乗り過ごして一人、実家にお泊まり。）不可抗力だが、ポイントダウン。

とりあえず、ななちを学校に送り出し、玄関先にできたアリだまりをどうしたものかと眺めていると、ちょうど隣のお家の奥さんが出てきて、お隣さんの所も、昨夜庭先に羽アリが大量発生したと話してくれた。どうやらアリの繁殖シーズンらしい。婚活を終え、羽の取れた雄アリはすぐに死んでしまうと言うことを教えてもらったので、しばらく放置したところ、ほとんどの羽アリは、勝手に死んで動かなくなった。なんだか哀愁を感じる。

なかなか見られない、珍しい自然現象を間近で見ることができた…とポジティブに考えたいところだが、出勤＆通学前の、朝の忙しい時間に、大量のアリの死骸を掃き片付けるという大仕事をさせられたせいで、残念ながらそういう気分にはなれなかった。玄関を開けた瞬間のあの光景が頭にこびりつき、しばらくトラウマになりそうだ。