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『どうぶつえんガイド』(福音館書店)

動物に関する絵本の中で、私が最も面白いと思う絵本がこの『どうぶつえんガイド』である。動物たちの特徴や習性を面白おかしく説明している絵本であり、歌のように語呂がよい文と、ペンと水彩絵の具で描かれた個性的なイラストがとてもマッチしている。

この絵本の最大の魅力は、少し小さな文字で書かれた解説コーナーである。フラミンゴのピンク色を保つために人参などの赤色の餌を与えることや、コウモリはおしっこする時は頭を上にしてぶら下がること、アザラシはぐっすり眠ると水槽の底に沈んでしまうことなど、大人も「知らなかった!」と驚くエピソードがコミカルなイラストと共に書かれているのである。紹介されている動物は全部で41種類。最後は動物サイドから見た「人間」について書かれている。

作者は20年以上、北海道の旭山動物園に勤務し、動物たちの世話をしてきた現場の方だ。私たちが目にすることができない、動物たちの日常の姿や習性を長年身近に見てきたからこそ、ここまでわかりやすく、そして面白く書けるのだと思う。
この連休、動物園に行く予定がある人はもちろん、予定がない人もぜひ親子で読んでもらいたい。

2013.5.2投稿

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