『ノンタンのたんじょうび』(偕成社)
子供の時によく読んでいたノンタンシリーズのお誕生日絵本。店頭で見かけて懐かしくなり、ななちの3歳の誕生日に買ってあげた。
今日は仲良しの友達がいつになくよそよそしい。何をしているの?と尋ねても「ないしょ、ないしょ。」と教えてくれない。好奇心旺盛なノンタンはこっそり皆いる家の中をのぞこうとするが、見つかって追い出されてしまう。仲間外れにするならもう遊ばないと悪態をついたものの、本当は寂しくてたまらないノンタン。「つまんないの…。」丘の上に一人で膝を抱える姿が切ない。子供ながら「ノンタン、違うんだよ!」「あーもう、みんな早く教えてあげればいいのに…。」とジリジリした記憶がある。そして、ななちもやはり同じようにジリジリしていた。
友達が迎えに来て、家に帰るとそこには素敵なサプライズが。喜ぶノンタンを見てなんだかこちらまでホッとする。ストーリー的にはよくあるお誕生日サプライズ系のものだが、ノンタンの感情の変化に移入しやすい印象深い絵本である。
大人になって気がついたことだが、全ページに蜂さんが登場している。もしかしたら、ノンタンに寄り添う存在として描かれたものなのかもしれない。
2013.7.18投稿