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パペットエンターテイメント シャーロックホームズ

かねてよりNHKの人形劇(最近はパペットエンターテイメントと呼ぶらしいが。)はすごいクオリティが高いなあと思っていたのだが、先週から始まった三谷幸喜氏脚本のシャーロックホームズは、これまた魅力的で、ななちとすっかりファンになってしまった。

シャーロックホームズは15歳の学生として登場。学生寮の同居人としてやってきたワトソン君と共に、学園で起こる事件を解決していく…という学園モノに脚色したストーリーだ。お馴染みのキャラクターも総出演で、ハドソン夫人は寮母として、レストレードは生活委員として、モリアーティーは学園の教頭先生として登場する。

このシャーロック、なにが魅力的かというと…まず人形が素晴らしい。人形を手がけたのは、数年前に放送された「新・三銃士」の人形をデザインした井上文太氏だ。彼が手がけたパペットのシャーロックは、知的だがどこか冷たく人間離れした感覚の持ち主…というシャーロックの雰囲気を実によく醸し出している。山寺さんの知的でクールな声も素敵だ。(山寺さんがこんな二枚目系の声をあてるのは久しぶりな気がする…。)

そして人形とは思えない人間ぽい表情や動き…。未成年のシャーロックは、考える時、葉巻の変わりにピロピロ(吹くと丸めた紙がびろーんと伸びるおもちゃ)をくわえるのだが、よくよく考えると息をしていない人形がどうしてこのピロピロを吹くことができるのか不思議だ。一体どんな仕組みになっているのだろう…。

ストーリーは、二話みた限りでは、トリックや推理ではなく、人間ドラマの方に重点を置いている感じがする。シャーロックファンの人には物足りないかもしれないが、子供にはわかりやすいと思う。もちろん、三谷幸喜氏脚本なので、喜劇的要素もしっかり入っている。

日本には人形浄瑠璃という、まるで魂を持っているかのように、人形を動かして物語を演じさせる文化があるが、この人形劇もそれに通じるものがあると思う。アニメーションと一緒に、こうした人形劇も日本の文化として、もっと世界に発信していってほしいと思う。

2014.10.19投稿

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