新学期、学校が辛いなら本を読もう
新学期が始まった。夏休みが終わることを嘆き、学校へ行きたくないとぼやいていたななちだが、始まってしまえばそんな事も忘れて、毎日楽しそうに通っている。
しかし、新学期が本当に苦痛で、いっそのこと死んでしまいたいと悩んでいる子もいると思う。数年前の9月1日に、鎌倉市の図書館が「死ぬほどつらい子は学校を休んで図書館へいらっしゃい」というツイートをして話題になった。賛否両論あったようだが、個人的にはとても良いメッセージだと思った。
体や心を壊してまで、学校に通う必要はないと思う。死にたいと思ってしまうほどに追い詰められているのなら、とりあえず一旦そこから離れた方が良い。自分を守るために、逃げる勇気を持つことも大切だ。かのジョセフ・ジョースターもたったひとつの、とっておきの策として「逃げるんだよォ!」を提唱している。
小中高生の頃は、学校生活が世界の全てで、そこでの失敗は人生の失敗だと思い込みがちだ。LINEの普及によって、学校での人間関係が学校外の時間にも深く入り込んできてしまったことにより、その傾向は更に強まってしまったような気がする。
学校なんて、社会の中のほんの小さなコミュニティに過ぎないのだから、そこに馴染めないからと言って落ち込むことはない。学校での交友関係や立ち位置が生涯続く訳でもないのだから、そこにしがみつく必要もない。
しかしどんなに言葉を尽くしたところで、今、この瞬間に追い詰められている子には伝わらないだろう。子供が、自分自身で気づくことが必要だ。世界の広さ、価値観の多様性、人との関わり方や自己分析の大切さ、そうしたものを押し付けがましくなく教えてくれるのはやはり本だと思う。
気が遠くなるくらい遠い昔の時代から、人々は自分の思想や主張、苦悩や希望、そして想いを本に綴っている。そうしたものにたくさん触れることで、自然に視野も広がり、感性も豊かになっていくだろう。
だから、学校がどうしようもなく苦痛であるなら、図書館、あるいはブックカフェに行って、目についた本を手当たり次第に読んでみてと伝えたい。先人たちの遺した膨大な書籍の中には、きっとあなたの悩みや不安、言葉にできない感情を癒してくれるものがあるはずだから。
2018.8.31投稿