ななちが理科のテストを持ってかえってきたのだが、納得いかない部分があったらしく「これはあってると思う！」とぷうぷう文句を言っていた。見ると「時間によってペットボトルの影の向きが変わるのはどうしてか」という問いに対して「太陽の角度が変わるから」と答えていてバツをもらっている。確かに間違っていないと思うのだが、このテストにおける正しい答えは「太陽が動くから」であるらしい。

ななちとしては、地球が太陽の回りを回っているのだから、太陽が動くという表現はおかしいと思い、地球が動くことによって「太陽の角度が変わる」と答えたようだ。

しかしながら学校の授業では、太陽が地球の回りを回っているということはまだ習っていないし、教科書にもそうしたことは書かれていない。それゆえ、目で見て、授業で観察した通りに「太陽が動くから」と答えなければいけなかったようだ。同じ理由で「地球が回っているから」と答えた友達もバツをもらったらしく、やはりぷうぷう怒っていたらしい。

正しい事柄を「間違っている」と評価するのは子供が混乱するような気がするが…一人の先生が30人の生徒を指導しなければならない学校教育の限界ということなのかもしれない。とりあえず「この教科書はまだ天動説に基づいているんだよ。」と慰めてやったところ、「でも、地球が動いているのに〜！」とガリレオガリレイみたいな事を言っていた。テストの結果はともかく、ちゃんとした思考力は育っているようなので嬉しく思った。