栗の渋皮煮のレシピ
先日のサイクリングの時、私がダブルロールを買っている横で夫は地場産の栗を一袋購入していた。どうするんだろう…と眺めていたところ、一昨日、昨日、そして今日…とななちと二人で茹で栗を作り食べていた。しかし、1キロ近くある栗、全くなくなる気配がない。私は栗の皮むきが大の苦手なので、生栗をこんなにたくさん残されても困ってしまう。
栗むき職人の夫とななちがいるこの連休中に、この大量の栗をなんとか栗を処理してしまいたい…という訳で、かねてより一度やってみたいと思っていた(が、栗の皮むきが嫌でやらずにいた)渋皮煮に挑戦してみることにした。
〈栗の渋皮煮〉
★材料
- 栗 :500g
- 砂糖:300g
- 重曹:12g
★作り方
1.皮をむきやすくするため、栗を半日ほど水につけておく。
2.栗の鬼皮(外の硬い皮)をむいていく。まず最初に栗の平らな面の下の部分にナイフで縦型に切り込みを入れる。
栗の底の部分をぐっとおして切り込みを広げ、その部分から渋皮を取らないよう気をつけながらむいていく。(…なんて偉そうに書いているが実際にむいたのは夫とななちである。)
頑張ってきれいにむいてくれた。
3.大きめの耐熱ボウルに重曹一袋(3g)を加えた熱湯を注ぎ、5分ほどおいてざっと灰汁をぬく。
4.ボウルから栗を取り出し鍋に栗を入れ、かぶるくらいに水を注ぎ、重曹一袋(3g)を入れて沸騰させる。あくが出て湯は茶色くなるので、10分ほどしたら火を止め、湯と渋皮のカスを捨て、流水で栗と鍋を軽くゆすぐ。
5.鍋に栗と新しい水と重曹一袋を加えてまた10分ほど煮立てる。これを2回ほど繰り返し、栗の灰汁をぬく。
6.上記の要領で3回煮こぼすとこんな感じになるので、今度は栗の表面についた黒い筋を指の腹で優しくとる。
この状態の栗を、
黒い筋を優しく取り除いてこんな感じにする。
筋は指の腹でこするとフライパンの焦げが取れるように、黒い部分だけズルっととれる。ざっと取り除いた後、細かい部分は爪楊枝を使うと良い。ここで無理にむくと渋皮が破け、栗が崩れて全てが徒労に終わるのであくまで優しく。
7.かぶるくらいの水を加え、今度は重曹を入れずに煮こぼす。
8.鍋に栗とかぶるくらいの水と砂糖200gを入れて、落し蓋をして弱火で1時間ほど煮る。今回は上白糖200gと三温糖100gにしてみた。一気に加えず2~3回に分けて入れる。
9.火を止め、自然に冷ませば完成。
黒い筋を楊枝で取り除きながら「なんで、わざわざここまでして渋皮残すんだろう。そのために何度も煮こぼさなきゃならないし…ええい!めんどくさい!」と思い、渋皮をべろっとむいてしまったら、栗がボロボロと崩れてしまった。そうして私は理解した。渋皮は栗を栗の形に保つためのATフィールドだったのだと…。(先日ヱヴァンゲリヲン新劇場版を見たもんで…。)
栗をきれいな形で煮るためには、渋皮は不可欠だ。しかし、渋皮にはタンニンがたっぷり含まれているのでそのまま普通に煮てしまうとまずくてしかたがない。なので、何度も何度も煮こぼし灰汁をとらなければならない…。めんどくささよりも栗を栗の形できれいに食べたい!という思いが勝った結果、誕生したのが渋皮煮なのだと思った。それに、ちょっと残っている渋も、渋皮煮ならではの独特な味わいを生み出していると思う。
今日は一日中栗と向き合っていた気がする。渋皮煮、めちゃくちゃ手間はかかったが…確かに美味しい。達成感も半端ない。年一回くらいなら作ってもいいかも。
2014.10.13投稿