先日実家に帰った時に、堀川りょうさんのCDを持って帰ってきた。中学の頃、ベジータ好きが高じて買ってしまったものだ。ドラゴンボール系のCDは、結婚前にもう聞かないだろう…とほとんど処分してしまったのだが堀川さんのCDだけは何となく処分できなかったのだ。劇団出身というだけあって、堀川さんの歌声は声量があり、音程もバッチリで圧倒的に上手かった。今ほど声優さんが歌っていなかったあの頃においては、珍しいくらい本格的なCDだと思う。曲の幅も広くバラード的なものからアップテンポのものまであったがどれも安定して上手かった。「ベジータ様が熱唱してる（うっとり）」という感じで、中学の頃は毎日のように聴いていた。

昨夜一人の時に、それこそ20年ぶりに聴いてみたのだが…やっぱり良い。しかし、ものすごく恥ずかしい。当時は声ばっかりに夢中で歌詞はそんなに意識しなかったのだが、よくよく歌詞を聴くと、これでもかッ！というくらいコテコテなラブソングで鼻血が出そうになった。仕事のBGMには不向きである。

一通り聴いたところで一番好きだった曲が入っていないことに気がついた。どうやら処分してしまった方のCDに収録されていたらしいと気がつき愕然とするも後の祭り。トランペットで繰り返し吹いていたので旋律ははっきりと覚えているのに、曲名も歌詞も全く思い出せなかった。一度忘れてしまうと、完全に記憶から消えてしまい思い出せなくなるのは昔からなのだが、最近それがひどくなっている気がする。

二週間前に、ななちのプレゼントに添えようと買って隠しておいたブーツ菓子の隠し場所も忘れてしまい、今大慌てで探している。「ここなら絶対に見つからない！」と意気揚々と隠したことは覚えているのに…。部屋中探し回っているが見つからない。あと一週間の間に見つかれば良いのだが。

そんな訳で昨夜から悶々としていたのだが、先ほど歌詞の一節を思い出し、それがきっかけとなりタイトルも思い出すことができた。『声優コレクション』というドラマCDシリーズの中に、ソロの一曲として入っていた『Memorial Message』だ。中学時代にあんなにたくさん元気をもらったのに、どうして忘れてしまったのだろう。あの曲だけは手元に置いておきたいと早速Amazonで探し出し、ポチってしまった。

堀川りょうさんももう55歳。すっかりダンディなおじさまになられていた。でも声はあの頃のベジータ様のままだ。