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ふたご座流星群

昨夜、iPad片手にうたた寝していたら帰ってきた夫に「ふたご座流星群をみないのか」と起こされた。流星群なんて、昔友人と京都で見た(あれは獅子座だったかな)流星群以来だ。興味はあるが… 一度寝入ってしまったので、お布団から出る勇気がない。でも見てみたい気もする。頑張って上半身のみおこし、布団を被ったままズルズルと窓辺に寄ってみた。きっと外から見たらモラン(ムーミンにでてくる冬のおばけ)のように見えるに違いない。

しばらく眺めていたら、視界の端をシュッっと光が横切った。おおっ!結構大きいのが見えるのかと少しやる気になる。暫くすると、今度ははっきりと流れ星をとらえることができた。こんなに見えるならとばと頑張って起き出し、コートを羽織りベランダへ出てみた。冬の澄んだ空に沢山の星が瞬いている。うちは緑地に近いため、街灯以外の灯りはなく、星を見るにはもってこいだ。夫の冬の星座解説を聞きながら流れ星を探す。5分くらいするとまた空の真上から一粒の光が流れ落ちた。

夜空を見上げていると、子供の頃見ていたサウジの星空を思い出す。クウェートからの帰り道に走る砂漠のハイウェイは、街灯もまばらで対向車も少なく真っ暗で怖ろしいくらいだった。その分、星空は美しく、文字通りの満点の星空で吸い込まれてしまいそうな気持ちになったものだ。

そのため、日本に帰って夜空を見上げた時、星の少なさに驚いた。光害という言葉を知らなかったその頃の私は、日本の空はいつも夜は曇っていて星が見えないのだと思っていた。

今となっては、砂漠のハイウェイも、すっかり整備されているとのことだから、もうあの星空を見ることはできないのだろう。一体どこまで行けば、あのこぼれ落ちるような星空を見ることができるのだろう。

2012.12.14投稿

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