『りゆうがあります』(PHP研究所)
書店でこの絵本を見た時、絶対ななちが好きだろうな、と思い即買いした。思った通り、ななちは大喜び。ケラケラと楽しそうに声をあげて笑いながら読んでいる。
無くて七癖…と昔から言う通り、誰でもなんらかの癖がある。この絵本は、鼻をほじったり、爪を噛んだり、ストローをぶくぶくしちゃったり…という子供がよくやりがちな色々な癖について、「どうしてそれをしてしまうのか」という理由を、子供目線で面白おかしく解説しているものである。
例えば、びんぼうゆすりは、実はモグラ語であり、モグラと会話するためにやっているのだとか、汚れた手をズボンや服で拭くのは、花や白鳥で拭くのは可哀想だからとか、落ちているものを拾ってかえってきちゃうのは壊れた宇宙船の修理に使えそうな部品を集めるためだとか…。よくもまあ、こんな突飛な言い訳が出てくるもんだと思わずクスリと笑ってしまう。
最後に子供が母親に対し「大人だってついやっちゃうことってあるでしょう」と聞いた時、母親はそれを素直に認め、子供と同じように面白い理由を返す、という件が、とても素敵だ。こんな心のゆとりをもてれば、きっと子育てでイライラすることもないだろうし、毎日楽しく過ごせるに違いない。
しかし実際は、注意したことに対していちいち言い訳されると余計にイラっとするものだ。ななちのあれこれを注意するたびに、ニヤニヤとわらいながら、それの理由はね…と言い訳をされるようになり、時々本を買ったこととを後悔する今日この頃。
2015.9.2投稿