サイレントクッキング
「今日はラムレーズンパウンドケーキを作る」と夫が言い出した。
ケーキを作ってくれるのはうれしいが、私はやっとななちを寝かしつけてホッと一息ついたところなのだ。
「ケーキ作りなんかしたら物音でまた起きちゃうよ〜。そういうことは昼間にやってよ〜。」と思ってしまうが、言っても無駄であることを私は知っている。夫は言い出したら聞かない。理屈をこねくり回して反論し、私を言い負かすだろう。無駄な力は使いたくないし、そもそもそんな体力残っていない。
なので、「起こしたら自己責任で、寝かしつけてよね!」といって好きにやらせることにした。
夫はなるべく音を立てないようにと頑張っていた。しかし、たてないようにしよう、とすればするほど余計な音ってでるものだ。ボールを棚から出そうとして、「カチャン」と音を立てたり、卵を割る時「カン!」と音が響いたり、余熱中のオーブンが「ピピ〜♪」とご機嫌な音を鳴らしたり。その度に和室から「ふげっ」と眠れる小怪獣の声がして、ドキドキする。
何度か危険な状態(=ななち覚醒)になったが、無事にケーキは完成した。
そして、試食。
うっ。激ウマ〜。\(*T▽T*)/
我が夫ながら、なかなかのものだ。私が作るよりも手早くおいしい。里帰り中、かなり修行したのだろう。
こういう時は凝り性の夫でよかったと思う。(都合いいけど。)
2006.11.9投稿