おすすめ絵本:『おおきなかぼちゃ』(主婦の友社)



街を歩くと、かぼちゃやコウモリが目につくようになった。ハロウィンも、ここ数年で、秋の恒例行事として根付きつつある。そんなハロウィンシーズンにぴったりの絵本が『おおきなかぶ』ではなく、『おおきなかぼちゃ』。タイトルだけでネタバレしてしまいそうな絵本だが、内容的にも『おおきなかぶ』のパロディといった感じだ。

魔女が育てた大きなかぼちゃ。ハロウィンの夜にパンプキンパイを作ろうと思ったのに、大きなかぼちゃはびくともしない。そこへゆうれいや吸血鬼、ミイラ男がやってきて…と、ストーリーの流れはほとんど『おおきなかぶ』といっしょだが、一つだけ大きな違いがある。『おおきなかぶ』では、おじいさんかかぶをひっぱって、おばあさんがかぶをひっぱって、まごがおばあさんをひっぱって…といった感じに登場人物がそれぞれ協力しあうが、おばけ達はそうではない。ゆうれいや吸血鬼、ミイラ男達はそれぞれ一人ずつが挑戦し、自分にはできないと諦めてしまう。そこへ、小さくて非力だが賢いコウモリがやってきて、一つの知恵を与える…。「力を合わせる」という知恵を。

ある意味、『おおきなかぶ』よりも主題が明確でわかりやすい絵本だとと思う。表情豊かなユニークなおばけ達も魅力的だ。小さな子供が集まるハロウィンパーティーの読み聞かせにおすすめしたい。