『WORLD ATLAS 世界をぼうけん!地図の絵本 』(実業之日本社)
弟がななちの入学のお祝いにプレゼントしてくれた絵本。タイトル通り、世界地図の絵本で、世界の海と世界の大陸について、わかりやすく解説している。絵本には大きく見開きで地図が描かれており、地図の上にその地域に住んでいる動物や人々、有名な建造物等が描かれている。イラストも美しく、シンプルなようでありながらとても写実的だ。
優しい語り口調で書かれてはいるが、その内容は本格的でとてもしっかりしており、大人でも充分満足できる。例えば、太平洋には2万5千を超える島があり、地球で最も低い場所があること、南西アジア(中東)には気温が50度近くまであがるところもあれば、一年中雪が残っているところもあること、南アメリカのアマゾン川流域には1000種を超えるカエルと1500種を超える鳥がいること、など大人でも「そうなんだ〜。(知らなかった。)」と新しい発見がある。
作者のニック・クレイン氏は、1 年かけて大西洋から黒海まで、約1 万キロメートルを歩いたりしている作家兼冒険家。世界中を冒険し、その目で実際に見てきたからこそ、このような生き生きとしたわかりやすい文章が書けるのであろう。
この絵本のテーマは、世界と自然と人間の共存である。世界には様々な国があり、そこではその国の人々がそれぞれの文化や価値観で暮らしている。世界は広く、多様性に富むものであるが、地球という環境の中で生きる動物という点は共通している。だからこそ、力を合わせて地球の自然を守っていくことが大切だ…。そんなことに気づかせてくれる一冊だ。
2014.7.15投稿