絵本レビューとWwbと…

『ラン・パン・パン』(絵本の部屋)



ななちが「学校でおもしろい絵本読んだ!」と絵本を紹介してくれたので、久しぶりの絵本レビューを書いてみる。今回ななちが教えてくれたのは、インドの民話『ラン パン パン』だ。

『ラン パン パン』は、傲慢な王様に妻をさらわれた小さなクロドリが、妻を取り戻すため、王様に戦いを挑むという物語だ。小さな鳥が人間の王様に戦いを挑む、という設定もユニークだが、この後のストーリー展開はさらにダイナミックだ。

お城へ向かう途中、クロドリは、それぞれ王様に恨みをもつ猫、木の枝、川、アリと出会い、仲間となる。木の枝や川の水が仲間になるというのもぶっ飛んでいる感じがするが、それらがみんな、クロドリの耳の中に入ってお城に向かうというのだから、かなりエキセントリックだ。

これらの荒唐無稽とも思えるストーリー展開もこの絵本の魅力の一つであるが、一番の魅力はやはり「ラン パン パン」のリズムだ。お城へ向かうクロドリが勇ましく歌う、この行進のリズムは、物語の中で何度も繰り返される。
ユニークだけれど、勧善懲悪でわかりやすいストーリー、そして印象的な音のリズム…子供の読み聞かせにはぴったりだと思う。

実はこの絵本、ななちがかなり小さい頃、図書館で借りてきて読み聞かせたことがある。NHKの「おはなしのくに」という朗読劇の番組で見て、面白かったので借りてきたのである。その時、私はこのクロドリの行進のフレーズを、朗読でやっていたのを真似て、節をつけて読んだ。

そして、先日ななちがこの絵本を読んだ時に、私が昔、読み聞かせたのと同じように節をつけて読んだのでびっくりした。もしかしたら、記憶のどこかにこのリズムが残っていたのかもしれない。自分のやってきた毎晩の読み聞かせは、ちゃんとななちの中に残っているのかもしれない、と思えてうれしかった。

2015.3.16投稿

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