おすすめ児童書:『ふたりはともだち』(文化出版局)

以前紹介したふたりはいっしょ (ミセスこどもの本)と同シリーズの児童書である。この本の中の一編『おてがみ』が小学校の国語の教科書に掲載されていたらしい。(もしかしたら今も掲載されているのかもしれない。)

おてがみをもらったことがないと沈み込むがまくんのため、友達のかえるくんが喜ばせようとひと肌脱ぐ話である。手紙を託けたのがかたつむりくんだったため、結局二人で4日間も手紙を待つことになってしまうというオチも心温まる。

ななちのお気に入りは、『おはなし』である。ちょっとぬけてるけど心優しいがまくんと、理屈っぽいけど賢いかえるくんの対比が際立つ話で、読むたびにクスクスと笑っている。

がまくんもかえるくんも、いつも自然体である。拗ねてみたり、甘えてみたり、理屈をこねたり…。時には相手のことを笑ったりもするし、心配して思いやったりもする。こうした姿は実に人間臭く、ふたりは間違いなく絵本の中で「生きている」のだと感じる。アーノルド・ローベルの絵本に共通するユーモラスで温かい世界は、こうしたキャラクターの気どらない人間臭さからきているのかもしれない。