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金縛る日々

このところ毎晩のように金縛りにかかる。金縛りは、脳が覚醒した状態で身体が眠りについてしまう、一種の睡眠障害だとしてその原因も現象も科学的に解明されてはいるが…やはりかかるのは嫌だ。長い付き合いになるので、流石にもう怖いとは思わないが、不快な事には変わりない。

私の場合、金縛りになるタイミングは必ず寝入り端と決まっている。通常の睡眠は脳も身体も眠るノンレム睡眠からスタートするのだが、そのリズムが崩れて、脳が覚醒しているレム睡眠からスタートしてしまうと、金縛りになるらしい。なので、身体がぐったり疲れている時によくかかる。

金縛りにかかる時には必ず前兆がある。まず身体の力が抜けピリピリと痺れた感じになる。そしてざわざわとした耳鳴りと共に、真っ黒い視界に砂嵐(最近そんなテレビはないが。)が広がり始める。明確な前兆があり、毎回「くるな。」と自分ではっきりとわかるのに防ぎようがないのだ。身体がずっしりと重くなり動かなくなると(→多分身体が寝てしまったのだろう。)視界の砂嵐がぼんやりと明るくなっていき、薄暗い中で目を開けているような状態で色々な映像が見え始める。

目は閉じているはずなので、この時見える映像は夢なのだろう。つまり、半覚醒状態のまま夢を見ているのだ。この時見る夢が楽しいものならまだいいのだが、身体が動かず不快な状態で見る夢がいい夢であるはずはない。10分ほど強制的に悪夢を見せられると、悪寒と共に身体が目覚め、金縛りが解ける。金縛りのまま眠りにつくことはないので、一度起きて正しいリズム(ノンレム睡眠)に直そうとする働きがあるのかもしれない。今でこそ冷静に「また金縛ってるなあ…。」と金縛りが解けるのを待つことができるが、昔は本当に怖かった。

金縛りが始まったのは高校の頃だ。最初の金縛りは、今でも強烈に覚えている。頭の周りで大勢の人間が行進しているような「ザッザッ!」とう音が響き、動かない体を動かそうとして必死に目を開けたら、足長おじさんが胸の上に立っていたのだ。正確には顔が見えないほどの長い足だったので、それがおじさんかどうかはわからないが、革靴だったしズボンの感じからしてもおじさんだと思った。

その時は目を開けて確かに見たと思ったのだが、おそらくこれも半覚醒状態で見た夢なのだと思う。その後も三日に一度くらいの頻度で金縛りにかかり、小人が頭の中で話していたり、何かが闇の中を浮遊していたりという悪夢を見続けた。

今から思えば、慣れない部活で身体が疲労したのと、テスト勉強で夜更かしするようになったために、睡眠サイクルが崩れたのが原因だったのだろう。特に思春期は金縛りにかかりやすいらしい。しかし、当時はそんな事は知らなかったので、ただ毎晩怖かった。最近見る悪夢よりも、もっと映像がクリアでリアルだったので、夢か現実か区別しにくかったのもあり、霊的なものは信じてはいなかったが、自分の頭がいかれてしまったのではないかと不安になった。

そんな訳で金縛りの原因が科学的に解明されたのは嬉しい。できれば二度とならない方法も解明してほしい。夫は一度もかかったことがないらしいので、もしかしたら体質なんかも関係しているのだろうか。夫はほとんど夢も見ないので睡眠の質が良いのかもしれない。羨ましいことだ。

頭が起きた状態で身体が寝てしまうのが金縛りの原因がならば、頭がぐっすり眠れるようにしてやればいい、ということで今夜は寝酒を飲んでみることにした。習慣化はしたくないが、明日からまた一週間始まるので今夜はぐっすり寝たい…。なので。

「酒ッ!飲まずにはいられないッ!!」

2013.6.30投稿

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